2012 IZOD Indy Car SeriesRound 04Sao Paulo Indy 300Streets of Sao Paulo, Brazil, (Street)
Takuma Sato .ResaltsRahal Letterman Lanigan Racing No.15
Saturday, April, 28th■Practice 1Pos.20, 1:24.1547 (Diff.+1.7672), Total.19Laps
** Takuma Sato interrupted by a gearbox problem **
■Practice 2Pos.20, 1:23.4361 (Diff.+1.1750), Total.08Laps
** Takuma Sato stoped on the course by an engine problem **
■QualifyingSegment 1 (Group 2)
Pos.DNQ
Segment 2
Pos.DNQ
Segment 3
Pos.DNQ
** Takuma Sato could not qualifying by an engine problem **
Starting Grid Pos.25Sunday, April, 29th■Warm-UpPos.10, 1:37.9436 (Diff.+1.9270), Total.07Laps
■Race-FinalPos.03, 2:08:20.5721 (Time Down.+2.3965)
Pts.35
■Point StandingPos.07, (83Points)
とにもかくにも、今回はまず結果のご報告から。
開幕からこれまで、琢磨にとってあれほどに遠い存在になっていたチェッカードフラッグを潜り抜けてみれば、なんと3位表彰台を獲得です!
もちろんIndyCarシリーズへの参戦を開始して以来の自己ベストリザルト。
先ほどオンエアを見終えたばかりですが、大いに盛り上がらせていただきました。
とはいえ、振り返れば今回のウィークエンドも、琢磨とチームにとっては最悪の滑り出しとなっていました。
1回目のプラクティスを走り出してすぐに、ギヤボックスに違和感を覚えた琢磨とチームは、開幕戦の苦い経験から大事を採ってギヤボックスの分解によるリペアを決断。
2回目のプラクティスまでにどうにかギヤボックスの問題を解決し、いざセットアップを進めようとコースインしてみれば、今度はわずか数周でエンジンがブロー。
ホンダは今回のサンパウロ戦直前、オーガナイザーにターボユニットの交換を申請して認められており、琢磨もチームもレスポンスとピークパワーにおいて、おおいに期待を寄せていました。
しかし、バージョンアップした頼みのホンダエンジンに足元をすくわれる格好となり、チームクルーの必死のエンジン交換作業の努力も虚しく、予選には出走することすらできずに最後尾からのスタートが確定。
その後、デイルコイン・レーシングのジャスティン・ウィルソンが車両規定違反による予選タイム抹消のペナルティを受けたことで最後尾に回されたため、琢磨のスターティンググリッドは1つ繰り上がって25番手となりますが、最後列スタートに変わりはなく、サンパウロの市街地コースで這い上がっていくには最悪のポジションであると言わざるをえない状況でした。
次から次へと降りかかってくるトラブルによって、決勝日の朝を迎えるまでまったくと言ってよいほどマシンのセットアップを進めることができなかった琢磨とチームは、唯一残されていたウォームアップ走行に備えましたが、これまたサンパウロ名物の気まぐれな降雨によって機会を奪われ、まさしくぶっつけ本番のドライ用セットアップで決勝に臨まざるをえない状況に陥ってしまいました。
迎えた決勝レースでは、さすがの琢磨も最後列から順位を上げていくことは容易ではなく、それでもなんとか20番手までポジンションを上げ、その琢磨のペースを見てチームはストラテジーを組み立て直し、今後のあらゆる展開に備えます。
ところが、最初のピットストップの際にピットレーン上でのスピード違反を犯す痛恨のミスで、せっかくゲインしていたポジションをすべて吐き出すこととなり、再び最後尾に転落。
リーダーのウィル・パワーにあわやラップダウンにされる状況に追い込まれるという苦しい状況に、レースを見守っていた多くのファンは、それまでの最悪の流れのせいもあって今回のレースは完走を狙うことが精一杯なのではないかと思っていたのではないでしょうか。
しかし、琢磨とチームは闘う姿勢を微塵も崩してはいませんでした。
琢磨のハードプッシュによってラップダウン寸前の状況を回避できたことを見たチームは、再度の作戦変更をおこなってスピードの維持と燃費走行の両立を琢磨に下命。
指示を受けた琢磨はチームの指示に完璧に対応し、琢磨自身の仕掛けたコース上でのオーバーテイクと、幾度かのフルコースコーションを経てついにトップ10圏内に浮上。
燃費に配慮しながらのトップ10圏内での走行を義務付けられていた琢磨でしたが、既に済ませていた3回のピット作業の際に施したセットアップの微調整もしっかりと機能しており、トップグループに向けて1つ、また1つと順位を上げていきます。
そして残り20周を切ってレースも終盤に差し掛かったところで、ジョセフ・ニューガーデンの単独クラッシュによってこの日4度目のコーションラップが発生します。
この時点での琢磨のポジションは、なんと5番手。
前を行く4台との差はリセットされ、また長引くコーションラップも手伝ってホンダエンジンのウィークポイントでもある燃費の心配も解消。
この週末を通して琢磨は初めて、このレース大詰めの段階に至ってようやく上位グループへの挑戦権を手に入れたのでした。
この期に及んで琢磨の成すべきは、いかなる小さなチャンスも見逃さず、さらなるポジションアップを狙って攻め続ける姿勢を貫くこと。
そしてその瞬間は、コーションラップの終了を告げるグリーンフラッグの振動により早くも訪れました。
ダブルファイルによるリスタートのルールに従い、最終コーナーから立ち上がり、1・2コーナーに向かってインサイドに陣取る琢磨は、4番手アウトサイドをいくエリオ・カストロネベスを意識して、3番手インサイドのダリオ・フランキッティが牽制モーションを採って僅かに空いた更にインサイドを目掛けて、猛然とブレーキング勝負を挑みます。
狭い1コーナーの手前でスリーワイドになるダリオ、エリオ、そして琢磨。
こうなってしまえば、今季より導入されているカーボンブレーキの恩恵を受けた琢磨が、ブレーキング勝負で負けるはずがありません。
1コーナーに達した段階でダリオ・フランキッティ、エリオ・カストロネベスの2台をまとめて後方に追いやった琢磨は、5番手から一気に3番手に浮上。
その直後、後方で起きた多重クラッシュによって再びフルコースコーションが発動されますが、リスタートを得意とする琢磨は3位を維持したままレースを再開し、前には1位ウィル・パワーと2位ライアン・ハンターレイの2台のみ。
当然に琢磨は、残された力を振り絞って前をいく2台の追撃を試みますが、コーションラップによって2ストップ作戦の燃費走行から解き放たれたシボレーエンジン搭載の2台のスピードは、やはり1枚上手でした。
後続の脅威にさらされることのないスピードを発揮し、琢磨も必死に食い下がりましたが、追撃もここまで。
しかし、なんと言ってもスターティンググリッド25番手から、表彰台獲得です。
これまで、シングルカー体制の若いチームに移籍した琢磨の決断に、正直なところ不安を感じていたのはなにも私に限った話ではないでしょう。
開幕からこれまで、チームの若さを露呈してハラハラさせられる場面も少なくありませんでしたが、それでもレースではトラブルさえ無ければ充分にシングルフィニッシュを実現てきていたであろう力強い闘いを展開することができていたことは、誰もが認めるところです。
今回もトラブルに悩まされた週末ではありましたが、4度目の正直・・・という日本語が正しいかどうかは別にして、その流れを断ち切ってようやく潜り抜けたチェッカードフラッグ、そして手に入れた3位フィニッシュ。
今回、これ以上のリザルトなど、臨むべくも無いでしょう。
思い起こせば、表彰台で歓喜する琢磨の姿を見るのは、2004年のF1アメリカGP以来。
シャンパンファイトを演じる琢磨の姿を思い起こしつつ、8年振りの祝杯を傾けているファンの方々も多いのではないでしょうか。
そしてもちろん、今回の主役たる琢磨自身も、久し振りの美酒を心から堪能したに違いありません。
来週からはインディ500に向けた月間に突入するわけですが、その特別なレースの前までに是が非でも手に入れておきたかった完走というリザルト。
そのリザルトが3位表彰台とあっては、チームにとっても大いに良い刺激となり、次戦以降の活躍にも大いに期待が持てるというものです。
インディ500からは2カー体制になる予定でもありますし、また琢磨自身、今回の結果には満足しながらも更なる高みを目指して気持ちを新たにしていることでしょう。
今回の結果で弾みをつけ、次はオーバル戦での表彰台獲得といきたいところです。
インディ500の決勝は1ヶ月先ですが、通常なら退屈しそうなその期間を、とても楽しみに過ごすことができそうです。
今シーズン初めてのオーバル戦に新体制で挑む琢磨に、大いに期待していきましょう。
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